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マルチバガー分析

マルチバガーを掴むのに必要な握力ってどれくらい?2020年の代表的な銘柄から分析してみる

先日の記事で、2020年の代表的な銘柄を使って、株価はいつ上がるのか?ということを分析しました。(その時の記事はこちら

前回分析した

  1. NIO
  2. PLUG
  3. CELH
  4. GRWG
  5. TSLA
  6. FVRR
  7. APPS
  8. PTON
  9. ZM
  10. SE

はいずれも1年で5倍以上になった優良銘柄ですが、これらの銘柄もずっと上がり続けていたわけではなく、我慢の時も過ごしています。

今回は、上記の10銘柄が2020年にどれくらいの「我慢の時」を過ごしたのかを分析し、マルチバガーを掴むためにどれくらいの握力が求められるかを探っていこうと思います。

分析の方針

株を握っておく上で、握力を試される場面は大きく2つあると考えています。

1つは、株価がずっと軟調でいつまでたっても直近の新高値を超えられないとき。

もう1つは、株価が大きく下落した時です。

この2つの観点から、10個の銘柄を見ていきます。

なお、今回はどの銘柄も1年で5倍になっているため、「これらの銘柄は1年中握っておくことが正解だった」という前提で話を進めています。

なので、どのタイミングで入る/抜けることが正解だったか、どうしたら我慢をせずに済んだか、という観点ではなく、「どうしたら我慢しきれただろうか?」という観点からの分析になります。

分析の観点1:新高値を更新できなかった期間

まずは、各銘柄の新高値の推移を見てみましょう。
以下のグラフは、2019年末の株価を1として、2020年内の新高値がどう推移したかを表しています。
つまり、各グラフが平らになっている部分が「新高値をなかなか超えられなかった期間」ということになります。

10銘柄を見渡して言えそうなことしては、マルチバガーとはいえ、1~2か月の調整期間はごく普通に存在するようですね。3月付近のコロナショックの時は別にしても、CELH、GRWG、TSLA、PTONなどは8~11月に、数か月間新高値を超えられない時期を経験しています。買った銘柄が2週間くらい動きを見せないからと言ってオワコン扱いしてはいけない、ということですね。肝に銘じたいと思います。

長期の平らな期間を過ごさず順調に上がっているSEやFVRRの安定感が目立ちますね。この2つにZM、PTONを加えた4銘柄は、3月のコロナショックからの回復も非常に早く、4月中には新高値を更新しています。(ちなみに、NASDAQ全体が新高値を更新したのは6月になってからです。)

一方で、2020年トータルでの成績が良かったのは、6月以降に本格的に上げ始めたNIO、PLUG、GRWG、TSLA等の銘柄なのも興味深いポイントです。
マーケットの主役がWFHからクリーンエネルギー、EV、大麻に移っていたということでしょうか?

また、サンプルが少ないので言い切るのは難しそうですが、この10銘柄を見る限りでは4月にスタートを切ったPTON、ZM、FVRRあたりが小まめに新高値を更新している一方で、6月以降にスタートを切ったNIO、CELH、GRWG、TSLAあたりは7月以降も比較的新高値を更新できなかった期間が長いということも面白いですね。

おおざっぱに言ってしまえば、WFH銘柄はじわじわと、クリエネ・EV・大麻銘柄はドカンと上げたということです。やはり国の政策がらみで上がった銘柄は動きが極端なのでしょうか。

分析の観点2:ドローダウンの深さ

では次に、先ほどの10銘柄は新高値を更新できずにいる間どのくらいの下落を体験していたのか?ということも見ていきましょう。

以下のグラフは、2020年における直近の新高値から、どれだけ下落したのかを表しています。
この値が40%であれば、直近の新高値から40%下落しており、0%になっているということは新高値を更新したということです。

コロナショックがあった3月はマーケット全体が大きく下げている(NASDAQの3月の新高値からの下落率は-30%程度)のでそれを除いてみてみても、20%程度の下落は大体どの銘柄も経験していますね。コロナショックを除いて一度も-20%を経験していないのはSEくらいです。

逆に、コロナショック以外で30%以上下落して復活している例は少ないですね。
9月のGRWGとTSLAくらいでしょうか。
TSLAはすぐに-20%圏内に戻っていますし、GRWGも、どちらかと言えば直前の上げ方が極端だったのもあり、その前の横ばい圏と比べたら十分に上で下げ止まっています。(以下の図の②のあたりです。)

ZMが今、直近の新高値から40%ほど下げていますが、ここから復活して新高値を付けるまでにどれくらいかかるか、見ものですね。

コロナショック時の値動きとして面白いなと感じたのは、ZMやSE等の4月からあげている組が流石に傷が浅いのに比べ、NIO、PLUG、CELH、GRWG、TSLA当たりの銘柄はかなりガッツリ下げている、ということですね。大体50%くらい下げています。NASDAQが-30%なのでそれと比べてもだいぶ深刻なダメージです。

兼ねてよりのTSLAホルダーの方々はこの難局を乗り切って今があるわけでして、なかなか真似できるものではないなと改めて感じます。

まとめ

今回はあまり凝った分析はしていませんが、まとめると

  • マルチバガーとはいえ、1~2か月の調整期間はごく普通に存在する
  • -20%の下落も普通に存在する
  • -30%以上の下落はあまりなかったけど、マーケット全体が落ちているタイミングで起きたなら数か月で立て直せる希望はあるかも

といった感じです。

もしお気に入りの銘柄を握る手の握力が弱まってきたら、このあたりのラインを参考に握力を強めるか、手放すか考えてみようと思います。

今年は今年の風が吹くので、この値がどこまで参考になるかはわかりませんが笑

 

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