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投資アプリの紹介

$FUTU のアプリ “futubull”を使ってみました

futubull

Futu Holdings($FUTU)のアプリ”futubull”を使ってみた感想をtwitterでつぶやいたところ、思いのほか反響をいただいたので、せっかくなのでちゃんとまとめておきます。

Futu Holdings とは?

まず、Futu Holdings とはどのような会社なのか簡単に把握しましょう。以下はInvesting.comの企業情報からの引用です。

フートゥー ・ホールディングス(Futu Holdings Limited)はデジタル証券会社のプラットフォームを提供する投資持株会社である。
【事業内容】
同社は、ソフトウェアとウェブサイトを通じてオンライン仲介サービス及びマージンファイナンスサービスの提供を行う。同社は主に、Futu NiuNiuの名称でデジタル仲介プラットフォームを通じて投資サービスを提供する。同社の提供サービスには、取引の執行と証拠金の融資が含まれて、これにより顧客は株式、ワラント、オプション及び上場投資信託(ETF)の市場間で有価証券を売買することができる。同社は財務情報とオンラインコミュニティサービスも提供する。

「わかったようなわからないような」と思いながらも、「金融」+「プラットフォーム(デファクトスタンダード)」の分野は、$MSCI $SPGI $MKTX などチート級のワイドモートと超高利益率を誇る会社が散見される非常に面白い分野なので、興味を持ってもうちょっと調べてみることにしました。

特に気になるのは、「Futu Holdings の差別化要因はどこにあるのだろう?普通の証券会社との違いは何だろう?」というところ。
IRページを見てみたところ、以下のことがわかりました。(筆者は英語が達者でないので、若干ニュアンス間違っているかもしれませんがご容赦ください)

概要
Futu Holdingsは、富裕層の中国人を対象に、独自のデジタルプラットフォームであるFutubullを通じて広範な金融デジタルサービスを提供する企業。

Futubullの機能

大きく分けて以下の内容
①株式、ワラント、オプション、上場投資信託(ETF)などの証券の取引が可能
②マーケットデータ、ニュース、リサーチ及び分析ツール等、投資の意思決定プロセスを簡素化するための豊富なデータ基盤を提供。
③ソーシャルメディアツールにより、ユーザーを中心とした投資家、企業、アナリスト、メディア、主要なオピニオンリーダーのネットワークを形成。
④モバイル、タブレット、デスクトップからアクセス可能。

収入モデル

取引執行の手数料収入と証拠金融資の利子

これを見る限り、どうやらこの”futubull”というプラットフォームが肝らしい、ということで、実際に使ってみたというのが今回の記事の内容です。

まずはダウンロード

ダウンロードはこちらからどうぞ。

ダウンロードして開いてみると、このような画面になります。
中国企業のアプリなので当たり前なのですが、全部中国語で、まずこれを英語表記に変換するのが第一関門です。

「全部」「基金」くらいしかわからない…。
試行錯誤していたところ、以下の操作方法で英語表記に変更できることがわかりました。

開いて一番右下の人型アイコン(上の画面の「我的」のところ。)
→右上の歯車マーク
→「通用」
→「多語言」
→English
英語になった後の画面がこちら。

ちょっと触って見た感じ、
yahoo finance(銘柄情報、ニュース)+ マネックスのトレードステーション(決済機能)+ Twitter米国株村(コミュニティ機能)って感じです。
順番に見ていきましょう。

先ほどの画面のそれぞれの銘柄をクリックすると、テクニカルやファンダメンタルのデータが見れます。

これはテクニカルデータですが、移動平均線やボリンジャーバンドなど大体の指標使えます。
日足週足などの切り替えや、見る期間の切り替えも簡単で使いやすい。特にピンチイン/アウトで3か月のチャートを見るのか2年のチャートを見るのか自在に変えられるのがとても便利でした。

驚いたのが、ファンダメンタルデータの充実度。
売上、EPSの利益だけでなく、決算が予想を上回ったか、事業セグメントや地域セグメントごとの売上がどうだったかまでわかります。
今までYahoo Finance や Seeking Alphaで調べていたこと、大体これ一つで足りるのでは?というレベルです。簡単な分析ならこれで十分足ります。

こちらが売買管理機能です。
IRページの説明にもあったとおり、株だけでなくて債権や為替など色んなもの扱ってます。IPOやPaper tradingもできるんですね。

ニュースは中国語だらけで特徴がよくわからなかったのですが、最初のアカウント設定のところで何に興味あるか聞かれたので、AIを使ってユーザーごとに関心にあったニュースを配信していると思われます。
使い込むほどいいニュースソースとなっていく仕掛けは、さすが中国企業という感じですね。

お次はコミュニティ機能。ほぼほぼTwitterのような感じで、投稿を見たい人のアカウントをフォローできます。
軽く探しただけでも1万フォロワーの人がいたりしたので、ユーザーは多そうです。

「Me(さっき「我的」だったところ)」をクリックしたところ、下のようなゲームができました。ルールの詳細まで把握していませんが、なにかを育てていくゲームのようで、ログイン頻度を上げることを狙っているのだと思われます。

こちらがルール。とりあえずこの緑の子を育てていくのだろうなということはわかります。

多分まだ昨日は色々あるのでしょうが、ざっと探検してみた感じではこんなところでした。

futubullを使ってみての所管

総じて感想を言うと、
ニュースやコミュニティから面白そうな銘柄を広く見つける
→企業のテクニカル、ファンダメンタルを分析する
→実際に買う
の流れが全部1つのアプリでできるので確かにこれは投資家の依存度上がりそうです。

一度使い慣れたら別のアプリに離れる理由がなさそうなので、顧客定着率は相当よさそう。少なくとも私は、このアプリの日本語版があったらかなりの時間そのアプリと戯れると思います。

また、ゲームが組み込まれているのも、その狙いを考えると非常に興味深いなと感じました。

おそらく、富裕層の中でも若い層を狙いなんだと思います。
若いうちからしっかり取り込んで、futubullを今後の中国投資家のデファクトスタンダードにしていくのが狙いなのではないかと。
今若年層としてfutubullを使っているユーザーが、年をとってもfutubullを通じて取引を続け、次の世代もまた若いうちにfutubullに親しみ、ずっとfutubullを使っていく。そうやってシェアを増やしていく。

そもそも中国の投資家層はこれからどんどん増えていくと思うので、パイの拡大とシェアの拡大の相乗効果で取引手数料やアプリ課金はどんどん増えていくのではないか、と夢を描くこともできます。
そうなればかなり美味しいビジネスになりそうですね。私の好きなチャリンチャリンビジネスです。
使ってみて僕の中での興味は更に高まりました。

おまけ:Futu Holdingsの収入構成

以下のグラフは、futubullを使って分析したfutu holdingsの収入構成です。思ったより金利収入が多いなという印象です。
アプリ内課金はそこまで大きい収入源とはなっていないようですが、そこのマネタイズは今後どうなるのかも興味深いところです。

おまけ2:ETFの調べ方(2021年1月10日追記)

なんとこのアプリ、目当てのETFを探すのにも役立ちます。

  • 個別銘柄から、その銘柄を含むETFを探す
  • ETFに含まれている個別銘柄を見る

の両方を米国株、中国株の両方でできるのは私の知る限りここくらいなので、非常に役に立ちます。

その方法を書いていきますね。

個別銘柄から、その銘柄を含むETFを探す方法

まず、調べたい銘柄の詳細表示画面に行きます。
そうするとこのような画面になります。
これはテンセントの例です。

上の「Quote」「Comment」などが並んでいるところを右に行くと、最後に「Summary」があります。
そちらを選択して下にスクロールしていくと、「Related ETF」という欄があります。

この状態だと3つくらいしかETFが見れないので、右上の「All」をクリックすると一覧で見られるようになります。

 

このように、テンセントを含む銘柄と、テンセントがどれだけの割合を占めているのかが一目でわかります。

ETFに含まれている個別銘柄を見る方法

ためしにS&P Asia 50 Index Isharesを見てみるとこのような感じで、他にどのような銘柄が含まれているのかもわかります。

この機能を使って、最近いいETFを探すのにはまっているので、今回追記しました。

ぜひこれで色々ETFを見てみてください!

 

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